脂溶性ビタミンの続き
★ビタミンE
強い抗酸化作用を持つビタミンで、細胞の酸化ストレスを抑えることで、老化の予防効果が期待できます。
活性酸素による酸化ダメージから細胞膜を保護します。
ビタミンEは植物油やナッツ類に多く含まれ、油と一緒に調理することで吸収率が高まります。
脂溶性のため、水洗いで失われる心配はありません。
熱や酸では壊れにくく、光、鉄、紫外線などには不安定で分解されすい性質を持っています。
●ビタミンEの効果
●抗酸化作用
高齢期、成長期、疾病時や激しい運動後の酸化ダメージによる筋肉の損傷を軽減。
●老化を遅らせる
強力な抗酸化作用によって細胞の酸化を防ぐことから「若返りのビタミン」と言われています。
●血流の改善
毛細血管を広げる効果があり、血流を改善する効果があります。
過酸化物質を分解して、血液をサラサラににする効果があります。
●皮フの健康維持
ビタミンEの血流改善効果で、全身に血液が行きわたり、細胞の新陳代謝が活発になり、皮フのカサカサを改善する効果があります。
●ビタミンEを含む食材
ナッツ類、植物油(コーン油、ひまわり油)、魚介類、カボチャなど
●犬のどんな時期に有効か
○成長期の子犬
○高齢犬の老化を遅らせる
○皮ふの健康維持
★ビタミンK
血液の凝固の役割を担うため、「止血のビタミン」とも言われています。
また、カルシウムが骨に沈着する際に必要なタンパク質を活性化させる働きがあり、骨の健康にも深くかかわるビタミンとして注目されています。
犬は、腸内細菌によってビタミンKが合成されます。
でもそれだけでは1日の必要量を補えないことが多く、食物から摂取する必要があります。
通常体内では肝臓に貯蔵されます。
●ビタミンKの効果
●血液を凝固させ止血する効果
出血が起こると血漿(けっしょう)のなかにあるフブリノゲンがフィブリンに変化し、血液がゼラチン状になることで凝固します。この血液凝固の過程においてフィブリノゲンがフィブリンに変化する際に必要なのがトロンビンという酵素です。
ビタミンKはこのトロンビンの前駆体である、プロトロンビンを肝臓で生成する際に不可欠な成分です。
●骨の健康の維持
骨にカルシウムを取り込むときに必要なオステカカルシンというたんぱく質を活性化させる働きがあります。また、骨からカルシウムが排出されるのを抑制する働きもあります。
●ビタミンKを含む食材
納豆、ひじき、ホウレンソウなど
●犬のどんな時期に有効か
○成長期の子犬の骨の形成
○高齢期の骨の健康維持
○出血を止めたい時